【50年物の木製ドアで発覚した危険な10mmズレ本来の鍵の役...
2026/04/16
【50年物の木製ドアで発覚した危険な10mmズレ本来の鍵の役割を取り戻すまで】
本日は、昨日ご相談をいただいたお客様の現場へ伺いました。
最近、鍵の回りが悪い、そもそも鍵がかかっていない気がする。
そんな不安なお声から始まったご依頼です。
築50年ほどの木製ドアで、鍵の種類も不明とのこと。
写真を送っていただいた瞬間、思わず息をのみました。
デッドボルトが奥に沈んだまま。
これは、鍵がかかっているとは言えない危険な状態でした。
■ 現場で判明した10mmの謎
AM11時に現場到着後、まずは錠前を確認。
・長澤製作所(KODAI)リヴェール本締錠
・鍵の回りは非常に悪く、合鍵の作り過ぎが原因と思われる状態
・戸先から錠前中心までの寸法は BS60mm
・しかし外した錠前ケースは BS50mm
この時点で確信しました。
以前の交換時、業者が50mmしか持っておらず、10mm足りないまま無理やり取り付けた可能性が高い。
ノミとハンマーで木ドアを削り、
届かない鍵を届かせるための応急処置がされていた形跡がありました。
しかしこれは、鍵としての役割を果たさない危険な施工です。
デッドがストライクに浅くしか入らず、木製ドアであればバールでこじれば簡単に開いてしまうレベル。
安全性を損なう施工は、鍵屋として絶対にあってはならないことです。
■ 正しい位置へ戻すための調整と交換
お客様は通常キーをご希望されたため、今回は GOAL S-AD5(BS60mm・71番色) を採用。
・10mm奥へ押し込まれていた錠前位置を戻すため
→ 長めの木ネジ+ナット+ワッシャでかさ増しし、ケース本体がドア面と正しく合うよう調整
・ケース部品がケース穴上部に干渉→ ノミで丁寧に加工し、正確に収まるよう調整
・ストライク側も新品へ交換
(ガードプレートはご予算の都合で今回は見送り)
これでようやく、本来あるべき正しい鍵の位置に復旧しました。
■ 最後に、鍵屋の本質とは
世の中には多くの鍵屋がありますが、物がないから、手持ちがないからという理由で安全性を犠牲にした施工をするのは、鍵屋として失格です。
鍵は閉まれば良いのではなく、守るために閉まることが本質です。
お客様の安心と安全を守るため、
これからも誠実な施工を続けてまいります。






